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【元騎手塚越監修】京都新聞杯(G2)2024 見解予想

塚越の重賞ウマPICK

京都新聞杯(G2)2024の構図は?

なによりも、皐月賞(とくに上位3着まで)が強いレースで、先週の青葉賞はやはりというべきか、そこまでレベルの高い内容ではありませんでした。

今週の京都新聞杯もメンバーを見渡す限り、そこまでレベルの高いレースにはならないでしょう。だからこそ、各陣営のここに向けてのやる気・順調さ・計画性が大事になってくるわけです。

青葉賞のメンバーも『1000万円』の賞金しかもっていなかったパワーホールが最高の賞金持ちでしたが、京都新聞杯においても『1000万円』持ちのプレリュードシチーだけ。

構図もメンバーレベルも青葉賞に似ています。

ただし、今週は、プリンシパルSもあれば、NHKマイルCもありますので、「どこに使うのがベストなのか?」兼登録の陣営はギリギリまで考えることになります。

・キャトンウェイト
・グラヴィス
・タガノデュード
・ライフセービング

この4頭は、京都新聞杯とプリンシパルSの兼登録。

したがって、京都新聞杯は17頭の登録があるものの、頭数は絞られるでしょう。

京都2200mの特徴

ダートと芝の違いこそありますが、ダートの1900mと似たようなコースとなっています。

外回りコースで行われ、スタート地点は第4コーナーの終わりにあります。

第1コーナーまで400mもあることで、ごちゃつきにくく、枠による有利不利は少なく、ペースも速くならないことが多くて、さらには小高い丘のような3コーナーまでは淡々とレースが進むことが多いです。

向正面~3コーナーは高低差が4mもあります。

スピードがついた状態で4コーナーに差し掛かることで、内回りと比べてコーナーのカーブは比較的ゆるいため、内側・外側でも大きな有利・不利はない、京都だと言うこともあって、〝瞬発力”が優先されるコースです。

京都新聞杯(G2)過去10年の傾向

過去10年での勝ち馬の10頭は、「クラスを問わず、2000m以上で勝利経験がある」か、「1800mで重賞連対がある」このいずれかをクリアしていました。

2着馬も6頭、3着馬には9頭がこの条件をクリアしているので、このレースの〝本質”と言って良いでしょう。

初勝利は3戦目までに1~3着馬が30頭いるわけですが、その中の25頭までもが3戦目までに勝利を挙げており、残る5頭中3頭も4戦目には勝ち上がっていました。

1番人気の戦績

1番人気の過去10年の戦績を見てみましょう。

4・2・1・2・10・5・4・2・5・1着なので、安定感はありますが、決して断然と言うわけではありません。

しかし、

「キャリア3戦以上」
「前走がOPか2200m以上の1勝級」

この2つのフィルターに通すと、2・1・2・5・2・1着とより信頼度が増す数字になっています。

なので、1番人気に関してはこれらの条件をふまえて見てみると確度が増すでしょう。

条件戦からの臨戦

前走が条件戦だった馬は89頭が出走しています。

【 6 6 5 72 】

このうち、1勝クラスを勝って臨んだ馬は32頭いて、

【 5 3 3 21 】

とだいぶ数字が上がりますし、前走で2000m以上の1勝クラスを勝っていれば、

【 5 1 3 15 】

と、さらに信頼性の高い戦績となっています。

確度を上げるのであれば、このあたりまで見ておくといいでしょう。

原則として『三分戦』

人気にも推されそうですが、次の3頭の中から軸馬を選ぶべきと言えます。

インザモーメント

ホープフルS(8着)、きうさらぎ賞(4着)と王道を歩き、アザレア賞を完勝と力量の確かさを見せつけました。

傾向にも合致する馬ですし、前走からの間隔も十分に開いています。

ヴェローチェエラ

今回で3戦連続で川田騎手が騎乗します。

ゆきやなぎ賞で2着に負けていますが、勝ち馬は先週の青葉賞で2着したショウナンラプンタなので、レベルは担保されています。

べラジオボンド

今回が4戦目ですが、新馬を勝っての2戦目に共同通信杯にぶつけています(出遅れて掛かって6着)。

その後は毎日杯で3着、勝ち馬の時計・内容が優秀だったレースで、筆者はダービーでもメイショウに気があります。

京都新聞杯(G2)全頭追い切り診断

ここまでを踏まえた上で、追い切りをチェックし、各馬の状態、各陣営の本気度を探っていきましょう。

アドマイヤテラ

新馬、1勝級を連勝し、若葉Sを4着と、素質上位の戦績。

≪中間≫
プールも併用し、長目から成長を促す調教、鍛錬を重視と言って良い。

【今週の追い切り】
栗東坂路やや重で単走 53.9-39.2-25.5-12.7
順調でスムーズ。走りも小気味良く、回転のピッチも良い。全体的に好印象だが、:それでも食指が動くとまではいかない。

インザモーメント

人気の一角。戦績的に陣営の期待の大きさが見て取れる。

≪中間≫
1月半の間隔を考えればあこれで十分。

【今週の追い切り】
栗東坂路やや重で単走 鮫島駿騎手を背に 55.1-39.9-26.1-12.8
楽走で馬の気に任せて。右に左にフラフラしているし、スケールを感じない。もしかしたら、『どかか痛いところがある』のかも。

ウエストナウ

1800mの未勝利戦を勝っての参戦。

≪中間≫
使ったことによる上昇度大きい。常識的にはここで同行と言える行程ではないが、着実に締まっている。

【今週の追い切り】
栗東坂路稍重馬場で単走  53.4-38.9-25.3-12.3
順調に来れている。最終追いはダメージを残さないように。今できるベストは尽くしている感じ。

ヴェローチェエラ

3戦1勝馬ですが、ゆきやなぎ賞の内容と川田騎手での続戦で人気の一角。

≪中間≫
質・量ともに入念だが、もたれることが多く、修正できていない。

【今週の追い切り】
栗東坂路稍重馬場で併せ馬  55.3-40.3-25.9-12.6

先週までに十分やっているのし、ごちゃついた時間だったこともある時計的にはこれでOK。終いの伸びは目立った。ただ、現状では粗削り過ぎで、このレースは脚力を頼りに迎えることになる。

オールセインツ

既走馬相手の未勝利戦を勝って1戦1勝。

≪中間≫
プール、CW併用。かなり入念でこれだけやれること自体がこの馬の伸びしろ。

【今週の追い切り】
栗東CW重馬場で単走 岩田康騎手を背に 74.9-58.1-41.0-12.1
先週までで仕上がっていることで、オーバーワークにならないように。そして、陣営も出走を決断した。

≪穴で期待、馬鹿にできぬ≫

ギャンブルルーム

今回は人気もそこまでないでしょうが、2歳6月の新馬戦を勝ち、重賞を2戦、いずれも人気に推されており、元値は確か。

≪中間≫
先週の99.2を含め、質も量も十二分。

【今週の追い切り】
栗東CW重馬場で併せ馬  81.1-65.6-51.0-36.8-11.4

長目から、しっかりと負荷をかけてきた。先週までに十分やっていて、さらに攻めの姿勢。

キープカルム

若葉S3着 → ひめさゆり賞(福島)を経てここに至る

≪中間≫
福島に遠征しての中3週なのに、意欲的に時計を出しています。

【今週の追い切り】
栗東坂路稍重馬場で単走  53.2-38.5-25.4-12.7
余力残しの内容でしたが、まっすぐと駆け上がれており、相応以上。

ジューンテイク

8戦2勝に過ぎませんが、朝日杯の4着馬です。

≪中間≫
皐月賞が目標だったこともあって、除外後も熱心に乗り込んでいます。

【今週の追い切り】
栗東坂路稍重馬場で併せ馬  55.3-39.6-25.4-12.5
順調、スムーズ、大きな上積みまでは感じませんが過不足はありません。

スカイサーベイ

この馬も既走馬相手の未勝利戦を勝ってここに挑戦というオールセインツと同じパターンです。

≪中間≫
この馬なりに十分に時計を出せていますが、オールセインツと比べると本気度に劣る印象。もちろん、調教はその馬にあっているかどうかなので、一概に良い悪いは言えませんが、私は断然オールセインツを上に見ます。

【今週の追い切り】
栗東CW重馬場で単走 西村淳騎手を背に  85.5-70.1-54.4-38.6-11.8
外目をまわって迫力ある伸び。この馬にも相応の能力、脚力を感じます。

タガノデュード

10戦1勝、戦績、使い方からいうと、上がり目がありません。

≪中間≫
中2週となりますので、軽めで仕方なし。

【今週の追い切り】
栗東坂路重馬場で単走 53.6-38.3-24.6-11.9
使い詰めな割に状態は良く、プリンシパルSで遠征するよりは、京都ならキッチリ仕上げてもOKと判断した分時計をだしたなという印象。走りも好印象を受けました。

ハヤテノフクノスケ

京成杯に出て(4着)、ゆきやなぎ賞で1番人気だった馬です。

≪中間≫
先週の82.0で上昇機運に。

【今週の追い切り】
栗東坂路稍重馬場で併せ馬  52.2-37.7-24.5-12.3
キッチリと時計を出して、併せ馬でも先着、良い調教だったと思います。

ファーヴェント

新馬を勝った後の3戦がいずれも重賞で3・6・4着。

≪中間≫
18日の80.1から変わってきた。

【今週の追い切り】
栗東CW稍重馬場で併せ馬  松山弘平騎手が乗り 69.8- 53.9-38.4-11.4

セーブ気味の走りもキッチリと先着。良い調教が出来た。

プレリュードシチー

京都2歳S(2着)以来。

≪中間≫
数は足りているが、追うちょっと濃い、負荷をかけて欲しかった。

【今週の追い切り】
栗東坂路稍重馬場で併せ馬   54.6-39.2-24.9-12.4

集中して走れており、まっすぐ駆け上がっている。相応の出来にはあります。

べラジオボンド

レベルの高かった共同通信杯出走馬(6着)。

≪中間≫
21日に立ち上げてから、密度の濃い調教を消化。動きからも成長を感じる。

【今週の追い切り】

栗東CW稍重馬場で3頭併せ  岩田望騎手が乗り 83.9-68.7-54.0-38.5-11.6
実戦を想定し、すごく良い調教が出来た。フットワークも素軽く、【調教だけならこれが一番】。

ライフセービング

12戦1勝で同じ宮厩舎のタガノデュードと似たような感じ。

≪中間≫
この馬はやっとこさ、こなだい未勝利を勝った馬でもあり、完全に楽をさせている(=いわゆるご褒美)。

【今週の追い切り】
栗東坂路重馬場で単走 54.3-39.9-25.7-12.8
元々が、記念受験のようなものですが、この一追いで仕上がったと言って良いでしょう。

推奨馬

追い切り評価を読んでもらって、誉めているのが単純に良い馬です。

・文句なしに良いと思えた馬
べラジオボンド

いわゆる点数をつけると3点くらいこの馬が抜けているなと感じる調教でした。

・単純に調教が良い、状態が良いのが
ファーヴェント
プレリュードシチー

この2頭が2番手グループで、点数は両馬とも似たようなもの。

オールセインツ
人気の面からも買っておきたい一頭で、恐らく、この後も活躍するであろう馬ですから、名前を覚えておいて欲しいです。

総括・推奨馬券

未対戦の馬同士が多いので、本当の力関係はわかりませんが、≪勝つのは上位馬からでも、穴馬台頭の余地も十分≫そういう構図のレースで、馬券的にも妙味あるガチンコがみれましょう。

3連単は買わない方が良いレースパターンですね。なぜなら点数の割に期待値が見合わないからです。どうしても3連系がということであれば、3連複が正解でしょう。

まずはべラジオボンドの単勝、次にべラジオボンド1頭軸の3連複で相手プレリュードシチー、ファーヴェント、ヴェローチェエラ、オールセインツの4頭の6点。

余裕があるならオールセインツとべラジオボンドのワイド1点を買ってもらいたいと思います。

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